【顎（あご）ニキビ対策】繰り返す原因と対策、その治し方とは？

マスクが日常化した生活の中で、知らず知らずのうちにできてしまう。治っても何度も繰り返しやすい、やっかいな「顎ニキビ」。

特に感染症の予防のため、長時間マスクを着用することが日常化している現在、マスクによる摩擦や蒸れで、顎やその周辺のUゾーンにニキビが多く発生し、悩んでいる方が増えています。

コロナウイルス予防のためのマスク着用は、顎ニキビを引き起こす主な原因の一つとなっており、このような状況では、顎ニキビの特徴を理解し、原因に基づいた予防や対策を心がけることが重要です。

※この記事では、わたくし看護師美容ブロガーつむが詳しく解説させていただきます。

「顎ニキビ」は厄介、なかなか治らない

20代や30代以降によく見られる「大人ニキビ」の中でも、特に「顎ニキビ」はなかなか治りにくいことで知られています。

	思春期ニキビ	大人ニキビ
年齢	10代	20代以降
できやすい場所	Tゾーン	Uゾーン
主な原因	皮脂の過剰分泌	不規則な生活習慣・乾燥など

顎ニキビが治りにくい主な理由は、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、生活習慣の不規則さなど、多岐にわたる原因に起因しています。

これらの要因は、10代の思春期、特に中高校生の時期のニキビと比べ、大人ニキビがより再発しやすく治りにくいものになってます。

顎は男性ホルモンの影響を受けやすい部位であり、生理前やストレスが原因で女性ホルモンのバランスが崩れると、角質層が厚くなり、皮脂分泌量が増加します。この結果、毛穴が詰まりやすくなり、顎ニキビが発生しやすくなるのです。

さらに、顎は頬杖をつくことや無意識の触れることが多く、細菌が毛穴に入りやすい環境が作られがちです。これらの行為は、顎ニキビの腫れや発生を促進させる要因となります。

また、ホルモンバランスの乱れから生じる顎ニキビは、繰り返しやすく、同じ場所に何度も炎症が発生すると、皮下組織が硬くなり、しこりが残る硬結ニキビへと進行する可能性があります。

顎ニキビはさまざまな原因が絡み合って発生し、なかなか治らない特性があるため、治療では体の内側と外側の両方からアプローチする総合的なケアが必要です。このような顎ニキビの特性を理解し、適切な予防策を講じることが、根本的な解決への鍵となります。

顎（あご）ニキビが発生する８つの原因

「顎ニキビ」の主な原因は、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、ビタミン不足、および肌の乾燥などです。これらの要因が組み合わさることで、顎にニキビが発生しやすくなります。

以下では、これらの原因を簡潔に解説します。
自分の日常生活や習慣を振り返りながら、顎ニキビの発生に繋がっている可能性のある要因を特定してみましょう。

ホルモンバランスの乱れ

「顎ニキビ」と「ホルモンバランス」は密接に関連しています。顎ニキビは、ホルモンバランスの変化、特に男性ホルモンが優位になることで発生しやすくなります。この状態では、皮脂の過剰な分泌が促され、それがニキビの原因となります。

加えて、男性ホルモンは皮膚の角層を厚くし、毛穴の詰まりを引き起こす原因ともなります。これにより、ニキビが形成されやすくなります。

一方で、女性ホルモンの過剰な分泌は皮脂の生成を抑え、皮膚の乾燥に繋がります。このため、健康な肌を保つには、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが重要になります。

この男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れることが、顎ニキビの直接的な原因となるのです。

女性ホルモンと顎ニキビの関係

女性ホルモンには「エストロゲン（卵胞ホルモン）」と「プロゲステロン（黄体ホルモン）」の2種類があり、これらのホルモンバランスは女性の健康にとって非常に重要です。
生理周期においては、この2つのホルモンのバランスが絶えず変化しています。

生理が近づくと、プロゲステロン（黄体ホルモン）のレベルが上昇し、皮脂の分泌を促します。同時に、エストロゲン（卵胞ホルモン）の相対的な減少は、皮脂の過剰分泌と皮膚の柔軟性の減少を引き起こすことがあります。

プロゲステロンの増加とエストロゲンの減少が組み合わさることで、皮脂が過剰に分泌され、皮膚が硬くなり、毛穴の詰まりやすくなります。

これがニキビ、特に顎ニキビが生理前にできやすくなる主な理由です。

ビタミンB2・ビタミンCの不足

ビタミン不足は、顎ニキビの発生に関与しています。
特に脂性肌の方、特に肌のべたつきや毛穴の詰まりに悩む人は、ビタミンB2とビタミンCの摂取に注意が必要です。

ビタミンB2は、皮脂の分泌を調節し、過剰な脂質の代謝を促進する役割があります。そのため、ビタミンB2が不足すると、皮脂の過剰分泌が抑えられず、毛穴の詰まりや顎ニキビが発生しやすくなります。

一方、ビタミンCは抗炎症作用を持ち、活性酸素の発生を抑制することで肌の健康をサポートします。さらに、ビタミンB2の機能をサポートすることで、肌の油分バランスを整えるのにも役立ちます。

ビタミンCが不足すると、その結果、ビタミンB2の効果も低下し、顎ニキビのリスクが高まります。

保湿力を低下させるスキンケア方法

間違ったスキンケアが顎ニキビの大きな原因となることがあります。特に、適切な保湿を怠ると、顎ニキビが発生しやすくなります。

顔の皮膚は非常にデリケートで、その角層の厚さはわずか0.02ミリと、食品用ラップフィルム程度しかありません。この薄い層が肌を外部の刺激から守り、乾燥やダメージから保護する重要なバリア機能を果たしています。

洗顔

洗顔時に肌を強くこすると、このバリア機能が損なわれ、肌の乾燥を招きます。
乾燥した肌は、ニキビができやすい状態になります。したがって、優しく洗顔し、適切に保湿することが重要です。

クレンジング

また、ファンデーションの洗い残しやクレンジングのすすぎ残しが、毛穴の詰まりやニキビの原因になることもあります。そのためクレンジングが顎ニキビ予防には重要となります。

洗い残しは、皮脂とメイクの残りが混ざり合い、角栓を形成し、ニキビの原因菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。

外部からの刺激

コロナウイルス対策としてのマスク着用が新たな日常となり、顎ニキビが発生しやすくなっています。顎はもともと外部からの刺激を受けやすい部位であり、マスクによる圧迫や摩擦が顎ニキビの一因となっています。

マスクの長時間の着用は、顎に対して恒常的な圧力を加え、摩擦を引き起こします。この状態は、肌が固くなり、毛穴が詰まりやすくなる条件を作り出します。さらに、マスク内の湿度が高くなることで、皮脂の過剰分泌が促され、ニキビが発生しやすくなります。

加えて、日常で触れるさまざまな物から手に付着する汚れを、マスクを調整する際などに顎に持ち込んでしまうことも、ニキビの原因となります。

肌の乾燥

顎ニキビの一因として、肌の乾燥が重要な役割を果たしています。肌が乾燥すると、失われた水分を補おうとして皮脂の分泌が過剰になりがちです。この過剰な皮脂分泌が毛穴の詰まりを引き起こし、結果的に顎ニキビを形成する環境を作り出します。

顎のエリアは特に、皮脂腺が豊富に分布しているため、皮脂の分泌量が多いことが特徴です。一方で、汗腺の数は比較的少なく、このバランスのために顎は乾燥しやすく、また乾燥による皮脂の過剰分泌を招きやすい部位となっています。

乾燥による顎ニキビを防ぐためには、肌の保湿を意識することが重要です。適切な保湿ケアにより、肌の水分バランスを整え、過剰な皮脂分泌を防ぐことができます。これにより、毛穴の詰まりや菌の増殖を抑制し、顎ニキビのリスクを減らすことが可能になります。

紫外線の影響

紫外線とニキビの関係は、直感的にはつながりにくいかもしれませんが、実際には非常に密接な関係があります。

ニキビを引き起こす主な原因の一つであるアクネ菌は、人の肌に常在し、「ポルフィリン」という代謝物質を生成します。問題は、このポルフィリンが紫外線に晒された際、大量の活性酸素が生じる点にあります。この活性酸素はニキビの炎症を悪化させる原因となります。

食生活の乱れ

顎ニキビや肌荒れは、生活習慣と密接に関連しています。特に、食生活の偏りは、肌の健康に大きく影響します。

ファーストフードや揚げ物などの脂質が多い食品、ケーキやお菓子のような高糖質食品は、皮脂の分泌を促進し、顎ニキビの発生リスクを高めることが知られています。これらの食品を過剰に摂取することは、顎ニキビを悪化させる可能性があるため、注意が必要です。

さらに、野菜不足やたんぱく質不足など、栄養が偏った食生活は、肌のバリア機能を低下させ、肌荒れを引き起こしやすくします。

バランスの取れた食事を心がけることで、肌の健康を保ち、顎ニキビや肌荒れのリスクを減らすことができます。バランスの良い食生活により、肌に必要な栄養をしっかりと供給し、健康な肌状態を維持することが重要です。

ストレスによる肌の荒れ

ストレスは顎ニキビや肌荒れの大きな原因の一つです。

特に、「コルチゾール」というストレスホルモンが過剰に分泌されると、皮脂の過剰分泌や炎症、毛穴の詰まりを引き起こし、肌トラブルを悪化させます。

ストレスが積み重なることで、顎ニキビは発生しやすく、治りにくくなります。したがって、ストレス管理は顎ニキビ予防と肌の健康維持に欠かせません。

顎ニキビの改善に向けた生活習慣のポイント

1. 洗顔

肌を守るためには、洗顔時には優しく行うことが大切です。刺激の強い洗顔料やゴシゴシ洗うことは避けましょう。

2. 保湿

適切な保湿を行い、肌のバリア機能を維持することが重要です。部位によっては、油分の少ない製品を選び、適切な保湿剤を使用しましょう。

3. 規則正しい生活

十分な睡眠を確保し、生活リズムを整えることが肝要です。22時から2時の時間帯に限らず、高品質な睡眠を確保することを心がけましょう。

4. ストレス管理

運動や趣味を取り入れ、ストレスをためないようにしましょう。ストレス解消法として、入浴やリラックス法を活用することもおすすめです。

5. 紫外線対策

日焼け止めを使用し、紫外線から肌を守ることが不可欠です。また、日焼け止めの洗い流しを忘れずに行い、帽子や日傘を利用して紫外線を遮断することも重要です。

6. 直接的な刺激の軽減

髭剃りや服装、マスクの選択に注意し、顎に直接的な刺激を避けましょう。

7. バランスの良い食事

ビタミンやミネラルを意識して摂取し、肌の健康をサポートしましょう。特に偏食や外食が多い場合は、サプリメントで栄養補給を行うことが重要です。

顎（あご）ニキビの治し方

顎ニキビを治したい方は「医薬品」を使うことが、即効性があり、効果を期待できます。

医薬品には、皮膚科でもらう処方薬と市販薬の2つがあります。

	処方薬	市販薬
入手場所	病院もしくは薬局	ドラッグストアなど
必要事項	医者の診断が必要	誰でも購入可能
即効性	成分が強いため即効性あり	汎用性が高いため個人差がある

顎ニキビ治療において、処方薬は配合成分量が多く効果が期待できるため、重度の場合は皮膚科の診断を受けることをおすすめします。

一方、市販薬は気軽にドラッグストアで購入可能で、軽度の顎ニキビに対処したい方に適しています。
方薬と市販薬、それぞれの顎ニキビへの効果を考慮し、自分の状況に合った治療法を選びましょう。

皮膚科で処方される薬（事例）

ドラッグストアで買えるニキビに効果的な市販薬

大人ニキビと思春期ニキビに合ったおすすめの市販薬を紹介します。

思春期ニキビや脂性肌の方は、皮脂を吸収して角質を柔らかくする作用があるため、イオウ・サリチル酸が入ってるものをおすすめします。

	ペアアクネクリームW 14g	イハダ アクネキュアクリーム 26g	メンソレータム アクネス25 メディカルクリームc 16g	クレアラシル ニキビ 治療薬 クリーム	メンソレータム アクネス ニキビ
時期	大人ニキビ	大人ニキビ	大人ニキビ	思春期ニキビ	思春期ニキビ
特徴	患部を開かずに有効成分を浸透させる	ノンステロイド・弱酸性のため敏感肌に最適	アクネ菌の巣を破壊して殺菌し、進行を抑える	3つのチカラでしっかりニキビを治します。	「赤いニキビ」、「痛いニキビ」に しっかり効きます。
対応策	ニキビの早期対応	赤ニキビが気になる方	ニキビが治りにくい方	ニキビの早期対応	赤ニキビが気になる方
販売 価格	1,045円	1,680円	1,620円	740円	1,240円
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顎ニキビ対策 おすすめのスキンケア紹介

思春期ニキビの方には混合肌・脂性肌のえがちゃんがおすすめしている商品をお試しいただければ効果的です。えがちゃんはニキビができ易いやめニキビケアをメインに紹介しているTiktokerで有名です。

思春期ニキビ・大人ニキビどちらの場合も、肌荒れを防止する有効成分が配合されているか（医薬部外品）をチェックしてください。特に大人ニキビの方におすすめなのが、かずのすけさんが紹介するスキンケアは敏感肌の方に使えます。

まとめ

この記事では、ニキビの原因を理解し今後のあなたの肌を更に美しく維持をするための方法を解説させていただきました。

顎ニキビは、肌の美しさと自信に直接的な影響を与えるため、ニキビがあると肌は荒れて見え、メイクのベースとなる美しい肌を手に入れることが難しくなります。
またニキビがあると、自信を失い、人との交流を避けたり、社会的な場面で不安を感じることがあるでしょう。

まずはニキビ発生の原因を理解することが重要です。
あなたのニキビは必ず治りますし、今日から生活習慣を変えていくことが大事です。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。